三銃士 ― 2008年08月13日 06時48分45秒
このほどやっと、デュマ・ペール(父)の「三銃士」を読了した。文字の小さい文庫本で1000頁弱。
人物間のたわいない会話や情景描写が多くて、初めはなかなか進まない展開にやきもきもしたが、知らず知らずに、特徴あるそれぞれの人物に感情移入し、またその臨場感がたまらなくなっている自分に気づく。デュマの筆力。
パリに住んで改めて読む三銃士は、違った楽しさがある。
というのも、物語に出てくる実在した通りや広場の名(デュマが書いた19世紀ではなく、物語当時の17世紀)が、今もほぼそのとおり残っていて、かつ石造りの古い建物が多いから、往時の雰囲気をそのまま感じ、銃士達の闊歩したであろう足跡をリアルに追うことができる。
ダルタニヤンの下宿がこの路地(サンシュルピス教会の南)にあり、バッキンガムがここ(サマリテーヌの前)を密行してルーブルに忍び込み、などなど。
また、原典を読むことで、昔読んだ子供用翻訳の苦心が分かって面白い。アラミスとの決闘の理由とか、ダルタニヤンとミレディの関係とか。フランスらしいけれども、日本の子供には確かに教育上良くないね。
思えば、僕のフランスへの原点は、「三銃士」にあったように思う。
小学生の頃、NHKの「アニメ三銃士」に夢中になった(最近ユーチューブで全編見直してしまった)のだが、そのころ、歴史を教えている父が買ってきてくれたのが、
集英社「学習漫画世界の歴史10巻」
丁度三銃士の頃が含まれる欧州の絶対王制確立期を描いたもの。僕の世界史好きはそこから始まっている。
子供の関心を、知的好奇心へと上手く導いてくれたように思う。
いまフランスにいるのも、決して語学が好き(まして得意)だからではなくて、その歴史や文化への興味によるところが大きいのだから、父のおかげということもできる。
明日、その父が初めて渡欧、パリに来る。フランス革命の舞台や、独仏の狭間で揺れたアルザスに行きたいとのこと。他にシャンゼリゼをジョギングとか。
楽しんでもらいたい。
人物間のたわいない会話や情景描写が多くて、初めはなかなか進まない展開にやきもきもしたが、知らず知らずに、特徴あるそれぞれの人物に感情移入し、またその臨場感がたまらなくなっている自分に気づく。デュマの筆力。
パリに住んで改めて読む三銃士は、違った楽しさがある。
というのも、物語に出てくる実在した通りや広場の名(デュマが書いた19世紀ではなく、物語当時の17世紀)が、今もほぼそのとおり残っていて、かつ石造りの古い建物が多いから、往時の雰囲気をそのまま感じ、銃士達の闊歩したであろう足跡をリアルに追うことができる。
ダルタニヤンの下宿がこの路地(サンシュルピス教会の南)にあり、バッキンガムがここ(サマリテーヌの前)を密行してルーブルに忍び込み、などなど。
また、原典を読むことで、昔読んだ子供用翻訳の苦心が分かって面白い。アラミスとの決闘の理由とか、ダルタニヤンとミレディの関係とか。フランスらしいけれども、日本の子供には確かに教育上良くないね。
思えば、僕のフランスへの原点は、「三銃士」にあったように思う。
小学生の頃、NHKの「アニメ三銃士」に夢中になった(最近ユーチューブで全編見直してしまった)のだが、そのころ、歴史を教えている父が買ってきてくれたのが、
集英社「学習漫画世界の歴史10巻」
丁度三銃士の頃が含まれる欧州の絶対王制確立期を描いたもの。僕の世界史好きはそこから始まっている。
子供の関心を、知的好奇心へと上手く導いてくれたように思う。
いまフランスにいるのも、決して語学が好き(まして得意)だからではなくて、その歴史や文化への興味によるところが大きいのだから、父のおかげということもできる。
明日、その父が初めて渡欧、パリに来る。フランス革命の舞台や、独仏の狭間で揺れたアルザスに行きたいとのこと。他にシャンゼリゼをジョギングとか。
楽しんでもらいたい。
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